『地域ナンバーワン接客』を理念にする小売店店長の接客が地域ワーストワンって、これは何かのユーモアなのか。

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セールスだとかマーケティングだとかとなると、最新の理論や最強のセールストーク、絶対に断られない商談とかに着目しがちだが、根本にある資質とか考え方が陳腐だとそれは極めて表面的でペラペラのノウハウになってしまう。ひとつ例をあげよう。

私がよく行く全国にチェーン展開するドラッグストアがある。そこのドラッグストアーには店長がいる。まあ、どこの店にもほぼほぼ店長がいるだろうから、取り立てていうほどでもないのだが、店長がいる。その店長があまりよろしくない、僕にとって。

ひとそれぞれ好みがあり、その店長の事を私は嫌いだけど、他の人は好きかもわからないので、その人がいいとか悪いとか決めることではないが、まあ、モノやサービスを売るサポートをしているコンサルタントの目からみるとアウトだ。もし、それがクライアントさんならきっとボロクソ言ってる、なめとんかと。

店長は色々やることがある。大変なのは知っている。売り上げがあがらなければ、責任は店長にある。人員の確保もしないといけないし、本部に行って会議にでないといけない。ボロクソ言われて、大変だ。わかる。だからといって、それを客やスタッフにあたってはいけない。

そこの店長もそうだが、基本的にレジとかはあまりしない、人が足らなければやるが、もっと他の仕事がある。だから基本的にしない。ところが、人が足らず、お客さんが増えてきて、レジをうたなきゃいけないときがくれば、奥からとんできてレジを打つ。
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その日は、切らした牛乳とコーヒーを買いにドラッグに行った。さっさと商品をとりレジへ。レジには誰もおらずだったが、私が近づいたのを発見して、クスリのカウンターにいた人が近づいてくる。あ、あかん、店長やんけ。店長にレジをやってもらうと、楽しい買い物の最後が悲しく終わる。なので、店長が俺に気づいた瞬間方向転換し、あ、せやった、キッチンハイターきらしてたなあの体で、体を翻そうとしたのだが、もうだめだった。

店長の目線が俺をレジに導いた。まあ、しかたないと覚悟を決めて、レジに並んだ。なんとか、できるだけ幸せに帰れますようにと思ったがのっけからだめだった。

まず店長の歩く姿。これがよくない、店長は店で一番えらいからかどうかわからないが、背筋をピン伸ばし、堂々とあるいているのだが、その姿が偉そうすぎるのだ。絶対にだめ、威圧感がでている。俺が営業マン時代は、店に入った瞬間膝を折り、腰と背中を丸め、揉み手をするいきおいで小走りで歩いた。まいどです、いつもお世話になってますといった感じだ。もうその姿がしみついていて、息子には見せたくない姿だ。あきらかに媚びている感じがでている。

とはいえ、それはもう、セールスがクライアントに対してする姿勢であり、そこまで卑屈になる必要はないが、客に生意気感を感じさせては絶対だめだ。なんやねん、いきなり偉そうやんかと。

そして、店長はまもなく、小走りすることもなくレジにはいった。

「いらっしゃいませ、おまたせいたしました」

と、言った。マニュアル通りで、まったく問題はない、表面的にはね。でも、根本に、俺は店長だぜ、これっぽっちの買い物に俺がでばってくるなんて普通ないよ、俺はレジなんてしているひまないのよ、本部に報告する書類つくらなあかんのよと、思っているような感じで、バーコードをリーダーにあてる

「240円」

と言っては、カゴに商品を入れる。その感じがとてもガサツ。コーヒーなんて、壊れ物でもないので、高いところから落としても大丈夫だが、店長は手を離すのが早過ぎる。カゴの底から7センチ上でもう手を離している。だめだ、それでは早過ぎる。それで商品がどうこうなることはないが、がさつすぎる、愛がないのだ。最低でも地上高3センチ位まではもっとかないと。

言っておくが、僕はクレーマーではない。あくまでもコンサルタント目線で見ているうえでの意見だ。別にどのようにレジをうったって、どのように歩いたって、どのように接客したってかまわない。自由だ。

ところが、この店は、接客を丁寧にをモットーとしている。胸につけた名札には『接客地域ナンバーワン』みたいなのが書いてある。だよね、言葉は丁寧だもんね店長。でもね、そこに愛がないから、おもいやりがないから、慇懃無礼になっているんだ。そんな高いところから手を離したらだめだ。

お金を払ったあとも、ありがとうございました、またお越しくださいませと丁寧に言っている。言ってはいるのだが、もう心はここにない。本部の会議に心がとんでいるのだ。俺が、レジから離れるよりも速く、レジ休止中の看板みたいなのをおき店長は離れた。

ああ、くそ。やっぱりなんか気分悪い。お客様は神様ですとは言わないが、接客ナンバーワンとか書いているから期待してまうやろ。それなら、いっそ、うちは接客は一切いたしません。そこにお金をかけずに、できるだけ経費を減らし、お客様に1円でも安く商品を届けるのが理念です。教育には一番お金がかかります。丁寧な応対ができるように、従業員を教育する金があったら、その分安くすると決めました。念を押しますが、うちの接客はひどいです。接客地域ワーストワンです。もし、すこしでも気持ちよく買い物をされたいのなら、他のお店をお選びください。うちはひどいよ、金だけだからね、売りは。

というふうにやっといてほしい。それなら期待もしないからね。地域ナンバーワンをうたっておいて、そんな接客はせっしょうやで。

そう、弊社が、マーケティングやセールスの技術をみにつけるまえに、その根本として、思いやりの精神をもちましょうというのは、これが理由だ。人間は地球上に生物として生き残っていくために社会性を選んだ。社会で生きていく上で共感とか協力とかは絶対に必要だ。なので、本能的に、そういう臭いは嗅ぎとる。

俺が店長に感じた違和感を、かなり多くの人が感じているはずだ。

こういうことを書くと、超一流ホテルじゃないのだから、求め過ぎだよって声も聞こえてくるが、地域ナンバーワンと歌われたら、期待してしまう。コンサル目線で書いているというのもお忘れなく。

そう考えると、思いやりをもって接することで、表面的なテクニックが多少にぶくても、それはよい印象をあたえることもあるということになる。

おもいやりなど一切持たず、セールスしてきて、どん底を味わった俺がいうのだからまちがいない。セールスや販売員が一番最初にもつべきはおもいやりだ。どうやって、それを持つのか、後天的に学ぶことはできるのかなども含めて、このサイトで展開していくので乞うご期待。

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