売りまくっている営業マンは統計と確率を知っている。統計で成約率を知ったら、やるべきことは決まってる。

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結果をだしているセールスマンは、とてつもなく優秀で、神のような営業テクニックとセールストークをもっている。

優秀でない結果を残せていないセールスはそんな風に思っているが、そんなことではない。聖杯を探す旅はもう終わりにしよう。そんなものはインディー・ジョーンズにまかせておけばいい。

セールスの世界に聖杯はないと断言しよう。そんなものがあるなら、お金を出してでも買いたい。あっという間に元が取れるだろう、しかし、そんなものはないのだ。

優秀な人は、なにかものすごいテクニックやセールストークで商談を成約しまくっている思っている人は多い。しかし、そんなことは決してない。商談が高確率で、次から次へと決まるなんてありえない。なぜなら、商談には相手があるからだ。こちらの製品がどれだけすばらしくて、そのセールス術は神のようにすごくても、商談相手のバイヤーが、朝から奥さんと大げんかしたうえに、上司からコテンパンにやられた直後だったとしたらどうだろう。
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あなたは飛んで火に入る夏の虫がごとく、相手の理不尽ないかりの矛先に向けられたとしたらどうだろう

「自社の商品がどれだけすばらしいかばっかり言うの、やめてくれるか、うっとうしいねん、帰ってくれ」

といきなり怒鳴られる。あなたは驚くだろう。

じっさいにこれは中堅セールスマンみさおが浴びた言葉だが、わけがわからない。いきなり、怒られたのだ。開始1分、時間がないから本題に入ってくれとの先方の要望に答えて、最初の言葉を伝えた瞬間に言われた。

そういってバイヤーは部屋を出ていってしまった。わけがわからないまま、そこにいるわけにもいかず、わたしは部屋をあとにした。なにが悪かったのか必死で考えた。商談での失敗はない。なにせ、はじまって1分しかたってないのだ。振り返ってみても、落ち度はない。

それ以前のわたしの行動に落ち度があったのか。アポをとるときに失礼があったのか。

いや、そんなことはない、事前にアポを取るための電話をいれたときも、クライアントは終始ゴキゲンで、会えるのを楽しみにしているよと言ったふうだった。

過去にさまざまなクライアントに対して失礼千万だった新人セールスマンみさお。中堅セールスマンみさおになったいま、なんかやらかしたときは、なんとなくわかる。この案件に関しては、なにも心当たりがない。

いくら考えてもでてこない。とはいうものの、先方がキレていたのはまちがいない。何か対策をしなければ、と思っていたところに、先方から電話がはいった。1日前の16時に商談を終えてから19時間経過した、午前11時だった。携帯電話がなった。携帯をとりだし、画面をみると、そのクライアントの名前。

あっちゃ〜、対策考えてないうちに、電話がきた。でんとこかなあ、いやあ、あかん、事態が悪化する、とりあえず、とくいの作戦で行こう、あやまりまくろうと緊急対策を整えた中堅セールスマンみさおは、思いきって電話にでた。

「まいど、おれや」

どなられるのを覚悟で、肩をすくめながら、もしもしと電話にでた中堅セールスマンみさおは、そのトーンにとまどった。どなるどころの声のようすではなく、むしろ、それはおどろくほど低いトーンだった。まいど、ありがとうございます、河村ですと答えたあと先方が発したのは意外なひとことだった

「悪かったなあ、河村くん。昨日は悪かった」
「いえいえ、とんでもありません、わたしのほうこそ・・・・」

とまで言ったところで、さえぎるように先方、

「いや、おまえは悪くない。完全にやつあたりや。昨日は色々あって、イライラしておまえにあたってしまった、悪かった」

おお、そうだったのか、よかった、俺が悪かったのじゃなかったのか、どうしたもんかと思ってたから助かったと中堅セールスマンみさおは思った。同時に、なんやねんそれ、たまらんなあ、セールスは理不尽なできごとのかたまりやなあと怒りもこみあげてきたが、それより、この問題が解決したことが嬉しかった。

これがもし新人セールスマンみさおだったら、問題が解決したことが嬉しくて、ほっとして、このまま電話を切っていただろう。ところが、セールスマンみさおはもう新人ではない、中堅なのだ。よし、今は完全に優位に立っている。これを活かさない手はないと、次にどういう言葉をほうりこもうかと頭をフル回転させいた。なんとか商談に結びつけようと、次の言葉をさがしていると、クライアントがつづけた。

「送っといて」
「はい?」

予想だにしない言葉に、とまどい、意味がわからず答えた中堅セールスマンみさお。先方はつづけた。

「昨日置いていった、企画書。控え持ってるんやろ?」
「はい、持っています」
「あれでええから送っといて、ほんだらな」
「はい、ありがとうございます」

お礼を言った瞬間に電話はきれた。渡りに船だった、棚からぼた餅だった。理不尽に怒られた代償が、注文という形で払われた。

おおお、よっしゃあと、中堅セールスマンみさおは叫んだ。どうやったろと、計画してる間に、注文がまいこんできた。商談の際に渡した提案書は、クライアントに無造作に掴まれた。その提案書を握ったままクライアントは部屋をでたのだ。

なんだよ、こんなことがあるのか、中堅セールスマンみさおはしばし呆然となった。

必死で企画して、万策を練って、商談しても全然決まらないこともあるのに、こんな感じで決まることもあるのか。セールスっていったいなんなんだ。

こうして中堅セールスマンみさおは、ベテランになるために、またひとつ知識を持ち、知恵を増やした。

そう、決まるときは、こんなことでも決まるし、決まらないときは、どんなにすばらしい商談でも決まらないのだ。このことを、知らない新人や中堅は多い。だから、原因を全て自分側にあるとしてしまう。

もちろん、技術をあげ、鍛え、商談の成約率をあげるというのは大切だ。それと同時に、それだけでは決まらない、他の要因がたくさんあるということを知ることも大切なのだ。

優秀なセールスはそれを知っている。統計と確率を知っている。

統計によって、自分の成約率を知ったら、その確率をあげるということを行ないながら、確率を知って、母数をあげる努力をする。成約率はあげる努力はするが、さきほどの例のように、商談なんて、相手次第ってことを知っているので、その母数をあげることで成約数をあげようとするのだ。

そう、しょせん、そんなものなので、数を打とうとするのだ。下手な鉄砲でも数撃ちゃあたるという考えだ。ダメな人にはこの発想がない。成約率を高める努力に注力しすぎるのだ。そんなひまあったら、店に飛び込めよといいたくなる。

両方大事なのね両方。

優秀なやつらは、かならず両方やる。ゆーてるうちに、回ればいいのにと、思っているのだ。さあ、ブログ読んでんと、売りに行って

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