セールスはクライアントのオファーを社交辞令などと思わず、確実に受けるべし。もしそれが社交辞令としてもだ。

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「どうやったら商品やサービスが売れるでしょうか、教えてください、みさおさん」

そう言われるので、

「それにはセールスとマーケティングについて最低限知っておいたほうがいいね。俺が知っている範囲でええんやったら、いつでもどうぞ」
「ほ、ほんまですか。まじうれしいです。今、関わっている案件が終わったら連絡します。よろしくおねがいします」

と、元気よく帰っていったので、おお、大急ぎで帰って、案件をとっとと済ませて、なるべく早く俺に連絡取ろうと思ってるんだろうな、かわいいやつだぜ。と、1年近く待ってるのだがまだ連絡がない。よほどでかい案件なんだろうな。

「河村さん、すみません。河村さんって、この分野に強くて、それについての講演もよくされていますよね。今度、うちで、その分野に力をいれようと思っていて、それが立ち上がったあかつきには、河村さんに、登壇お願いしたいのですが」
「おお、いいですね。楽しそうです。わたしでよければなんどきでも」

と、その分野の立ち上げを待っているのだが、まだ立ち上がらないようだ。もう半年になる。

「7月からの毎週水曜日でおねがいしたいんですが、大丈夫ですかね?」
「ええ、水曜日だったら大丈夫です」
「申し訳ない河村さん、8月からにして」
「は、8月からですね。了解しました」
「何度もすみません、河村さん。8月は8月でいいのですが、木曜でおねがいしたいのですが」
「も、木曜日ですか。わ、わかりました。何とか調整してみます」
「ありがとうございます」
「河村さん、今回の件、やっぱりいいです」
「え〜〜〜、ちょ、ちょっと待って〜」

まあ、これらの話は、全部俺が悪いんです。社交辞令を全部、仕事のオファーととった俺が悪いんです。仲の良い友達に、この話をしたら、まあ、そんなもんでしょと言われる。前にいた業界とこの業界は違うみたいだ。また、頼むよは、若い女性から、また今度ご飯誘ってくださいというオファーと同じくらいの社交辞令度らしいのだ。

ああ、そう。そりゃ、ほとんどないってことね。

ここにきて要約、この業界の、そのオファーの真実味について理解ができるようになり、前ほどこてんぱんにメンタルをえぐられるということはなくなってきたが、まあ、最初は結構こたえた。

で、どうするかだ。

まあ、この業界がそうなのなら、ずっとそうやってきたのなら、そう簡単に、というか、まず変わることはないだろう。だとしたら、それを受け入れるしかない。かといって、このまま、それを引き継ぐかというと、そんな気はさらさらない。そういうものだと妥協して、慣習にしたがう一方で、おれだけは、絶対にそんなオファーをださない。
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効率が悪すぎる。そんな感じのオファーが100%社交辞令だったらいいのだが、そうではない。20%くらいは、本当のオファーも入っているのだ。だから、めんどくさい。これは、ほんまかな、社交辞令かなと、オファーがあるごとに考えないといけない。

会話がなくて、間が持たず、仕事の依頼でも出して、なんとかこの重い空気をとか思うなら、黙ってたほうがましだ。お互いのためだ。

相手に興味がないなら、適当に世間話や天気の話をして席を離れればいい。本当にお願いするときだけ、お願いすればいいのだ。

わたしも100%守れているわけではない。今はだいぶましになったが、以前はひどかった。適当に、いい加減に、その場の雰囲気をよくするためだけに、社交辞令をだしまくっていた。それを受けたほうの気持ちなんてまるで考えてなかった。適当に誘い、適当にお願いし、あとはなしのつぶてなんてことを平気でしていた。

そのつけが回ってきたのだろう。

これって、相手の気持ちを考えれば、簡単に対処できる。仕事の依頼をもらった人間はうれしくてしかたがない。期待も高まる。まだかな、まだかなと返事を待っている。

でも、オファーを出したほうが、適当であればあるほど、社交辞令であればあるほど、そんなことはすっかり忘れている。当然だ。深く考えず、その場の空気を悪くしないためだけに、だしているオファーだからね。言った瞬間に忘れているケースが半分以上だろう。

ところが、受けたほうはそうでない。いつまでも待っている。うれしいから、ありがたいから、その頼まれたときの情景までいっしょに記憶している。

まあ、近頃は、全て真に受けることはないが、それでも、それが本当のオファーだという可能性は充分あるので、最低でも1年は待つことにしている。1年たって、連絡がなければ、Death Noteに写しかえることにしている。

この話で何が見えてくるか。

そう、いい加減なオファーは出さないことだ。

わかりました、今度必ずサンプルをもってきますとかは、本当に持ってくる気がなければ、約束してはいけない。それが例え、パンフレットやリーフレットとかの販促物だとしても、そういうのを持ってきますね、今度と言ったら、必ず持っていかないといけないのだ。

なぜなら、相手は絶対に覚えているからだ。おそらくだが、それを持ってこなかったからと言って、とやかく言ったり、なにかしらのクレームになったりすることはない。ところが、絶対に相手は覚えてるからね。Death Noteに書かないまでも、ああ、あいつはああいうやつやなとレッテルくらいは貼られているかも知れない。

でも心配しなくてもいい、ほとんどの営業マンが、そんな小さな、たいせいに影響のない、約束など履行していないから。

ということは逆に、それをやりさえすれば、ほとんど社交辞令で頼まれたような案件でも、確実に対応すれば、それは、それは、なんとも大きなリードとなり、頭1個も2個も抜け出せることになる。

まあ色々書いたが、やることは非常にシンプル。

・オファーは慎重に出し、出したオファーに関しては必ずなんらかの対応をすること。
・オファーを貰ったら、着実に実行すること。その案件が、社交辞令だとしても、100%対応すること。

の2点だ。

もし、これが確実にできれば、あなたはセールスとして頭角をあらわしているにちがいない。シンプルだけど、簡単ではない。だから、やりがいはある。あなたもぜひ。

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