新快速で、女性に席を譲った、30代のセールスマン風ビジネスマンは、とんでもない配慮力の持ち主だった。

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「よかったら、ここ座ります?」
「あ、すみません、ありがとうございます」

大阪に向かうために姫路行きの新快速に草津からのった。その車内での出来事。京都駅に停車する寸前にその会話が聞こえてきた。

私は進行方向左の2人がけシートの通路側に座っていた。その日は週末だからなのか、いつもは空いている14時台の電車は結構な乗車率だった。席は完全に埋まり、通路に多くの人がたっていた。ギューギュー詰めで動けないというほどではないが、そこそこ混んでいた。

京都駅は沿線では主要駅のひとつ。多くの人が降りる。この日も停車するまぎわになって、降りる人が席を立つ。立っている乗客で、京都より西に行く人間は、京都からのってくる人間が入っていくる前に空いた席を目がけていっせいに動き出す。この日も、同じような大移動が始まったのだが、始まったあとに、この会話が聞こえてきたのだ。

声の感じから、30代から40代の男が、20台の女性に席を譲る感じだった。席を譲ったのだから、その男は、降りるか立つかするのが普通だ。ところが、その男は、後ろの席を譲って、立ち上がったと思ったら、私の横、通路をはさんで、右側の二人がけの座席の通路側に座った。
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その動きを会話と体の右側の気配で感じていた私は、もしやと思って、視線を右に一回振った。その瞬間に席を譲った男と、譲られた女の子の容姿が見えた。そして何が起こったか完全に把握した。

なるほど、やるなあ、この配慮力があったら、もしセールスとしたら超一流だなあと思った。実際の彼は、営業マンっぽかった。聞いてないから、勘だが、そんなきがした。

そう、かんのいい読者の方ならもうおわかりだろう。この彼は、女同士のふたりづれに席を丸ごと譲ってあげたのだ。たまたま前の座席の通路側のひとつの席が空いていたのを確認した彼は、自分がそこに座れば、この二人は、並んで座ることができる。一瞬でそう判断した彼は、即効で、声をかけ、彼女たちに席を譲ったのだ。

やられた。

そう思った。これが配慮力だ。その他の力も当然高いレベルで持っている。察知力と行動力と勇気だ。

彼が、彼女たちに席を譲って上げる必要はまったくない。でも、彼はそうしてあげたほうが、彼女たちがよろこぶに違いないという判断を一瞬でした。そして、回りの状況から、前の席に自分が座れば、全てが上手くおさまると判断した。

判断したあとは、もう席を立ち同時に声をかけた。

このブログは、基本的に新人や、やり直しや営業の経験のないセールスむけのブログだ。なので、普段は基本的で本質的なことしかかかないのだが、基本を身につけたあとは、ぜひ、こういったハイレベルな配慮力をもったセールスになるまでに育ってもらいたいとも思っている。

この彼は、そのあとクールに本を読み続けた。その行為に関しては、もう金輪際触れないような感じで振舞っていた。

彼には、察知力、観察力、配慮力、決断力、勇気が、どれもみな最高のレベルで持ちえている。このレベルに到達しようと思うと、相当な時間を要するが、決して不可能ではない。まあ、あれだけ配慮できたら、なんでも、いつでも売れるだろうなと思う。そんな人から、商品を買いたくないという人はきっといない。

結局そういうことなのだ。もちろん高い企画力やセールス話法の高さかは必要だが、それより大事で、必要なのが基本的な能力なのだ。この彼は決して特殊なことをしているわけではない。おそらくだが、普通にあいさつをし、約束をまもり、丁寧にお礼を言うなどを丁寧に普通にこなしてきただけだと思う。

本当は大阪駅で彼が降りたタイミングで、取材をさせてもらいたかった。それほど、魅力的で、すてきな人だった。

あなたのその配慮力。身につけた方法を教えていただけませんかと、聞いていても不思議ではないほどの衝撃を受けた。

新人セールスのみなさん。これが究極の普通ノームコアです。普通にあいさつをし、約束を守り、お礼を言うを丁寧にくりかえしてください。その先には、彼のようなセールスになるゴールが待っていますから。

私も今いちど、心をいれかえて、配慮配慮で生きて行くことにします。

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